は〜い そうなんです。裏浅草に憩う。

冬は着々と近づいている。富士山がきれいにみえる。空気が澄んでいるんだね。

ザ 秋!というべき文化の日。午後から南千住へ、ぷらり〜。
駅前の再開発で随分と景色がかわっている。南千住へ向かうついでに東京駅構内の地下街グランスタでトートバッグやら手縫いなんか求める。
『まめぐい』には、手縫いのほか和小物があって小さな硯や裁縫箱など悪乗り一歩手前の小さな雑貨が数多く揃っている。


南千住に着き歩道橋を渡れば、いつもの風景に落ち着く。

カフェバッハは列をつくっている。
交番を過ぎ、お馴染みの鉄格子の奥には、休業の貼紙。
トホホの大林…

丸千葉はもちろん定休日。木枯らしが吹いてなくてよかったよ。
まだまだポカポカ陽射しがあたたかい。吉原から東浅草へテクテク。何となく目印にしている公衆便所を曲がり千束通りへ。

浅草にこのまま行くといつものコースを歩くようなので、浅草の位置を意識しつつ路地裏をわざと迷う。

馬道通りにひょっこり。
浅草五丁目辺り。

洋食屋さんの大木 暖簾が挙がっております。

ガラガラ〜と店内に入ると、親父さんは入口正面にレジ前。いらっしゃいませ と迎えて下さる。昼を過ぎ半ば休憩時間であろう。お客はおらず、小さいテレビからはマラソン中継。


入口を背にして席につく。親父さんと向き合うような配置。ビールと本日オススメのカツカレーを注文。

ひと息ついて、やっと一杯。フ〜。

改めて店内キョロキョロ。四方に写真が飾られ、少しのぞく飴色の壁には、千社札が幾重にも貼られている。
写真を見ながら呑んでいると、親父さんが自ら撮られたとのこと。蓮の花やこちらにいらしたお客様。例えば 立川談志さんだったり寺田農さんであったり。
チョイと手があいた親父さんは、作品を取り出して一枚一枚解説して下さる。
不忍池の蓮や根津神社ツツジなどが主なモチーフ。緑の葉に栄える花の構図。
絵になるような景色や建築を撮るよりも色彩鮮やかなコントラストのついた画面が好みのようだ。感覚であるから難しいことはわからないと謙遜されているが、眼差しはつくられた上辺だけの事には揺るがない純粋さを感じる。

壁のかわいいイラストも親父さんの作品と思いきや七年前に亡くなった先代の作品。加藤芳郎東海林さだお


小島功柳原良平 などなど昭和なニオイプンプンな作風!

先代に丁稚奉公として入り、その亡き後こうして店を守るという現在の主人。

お涙頂戴の浪花節など一切口にせず、好きな写真と不正を許さない真摯な生き様がやはり写真へも繁栄されている。
それぞれを尊重し相手を思いやる姿勢は、接客はもとより、国際問題〜民族問題などへ話が進むうちに更に深かくなる。こちらが話すと、は〜い そうなんです!と声高に。
応対し、親父さんが喋りだす。喋り息継ぎにビールをのむ。二人きりの店内話が弾む。


電話が鳴り、場所を尋ねるお客様に道順を教えている。

程なくして電話の方がいらしたころには、すっかりカレーは冷たい。

次の客と入れ替わるように、席を立つ。カレーも冷めてしまったし、外もすっかり寒くなっているが、ココロはポカポカ!




すっかり暗くなってしまったがまだ5時過ぎ。また浅草にむかい歩きだす。
観音裏辺りかな…?
熱いのキュ〜とやりたいな…。
で歩いていると、面白そうなお店の灯りに誘われる。
木札屋 丸島さん。

こんばんは〜と話込む。気さくな御夫婦です。木札も頼み すぐ製作してくださる。






祝日の浅草。呑まずに帰りますか。